『パリテギリ姫』2012・リポート
DCS演劇祭2012上演
上演台本・演出:林英樹

MSF4クラス*櫻井みず穂
―舞台本番が終わって数週間、日常がまたやって来て"夢の中"から戻ってきた のだなとしみじみ感じます。


まずは、舞台本番・舞台反省会・打ち上げと、舞台発表に関する全ての過程が無 事終了したことを名残惜しくもありますが嬉しく思います。


振り返ってみると、演技の授業を含め、舞台に関わっている時間がここ数ヵ月で一 番充実していて、やり甲斐を感じられました。


去年は演技の勉強を始めて1年目ということもあり、自分のリミッターを上手くはず せず、好きな演技の授業でありながら日々歯痒い思いをしておりました。


しかし、今年の演技の授業は自分を上手く解放出来るクラスに恵まれたのと、プロ の演出家の林さんに出会えたことで楽しみながら授業に臨むことが出来ました。


…エチュードは苦手だった気がします。
やらず嫌いだったのでしょうか…?
…いや、苦手でした!
『じゃあここはアドリブで!』など言われた日にはもう憂鬱で憂鬱で仕方がありませ んでした。

そんな大嫌いだったエチュードに大いに夢中になっている今、全てはエチュードの 魅力に気づかせて下さった林さんのお陰だと思っております。

エチュードを通じて、自分の中での演技への理解が深まったと言っても過言ではあ りません。
…感謝、感謝です。



今回の『パリテギ姫物語』、
演者・観客共に"楽しむ"ということが出来たのではないかと思います。

観客側の"楽しむ"は面白おかしくというだけではなく、一つの作品として、必ず誰 かの心の片隅に残るようなことで、演者側の"楽しむ"は演技、稽古、全てを通して の感想です。


しかし、私個人はこの"楽しむ"という地点に達するまでに少しばかり遠回りをして おりました…。


最低でも月1で芝居を観ます。
…現代劇ばかりです。

戯曲を買い漁り、読み漁ります。
…好きな脚本家ばかりです。
…時代物や難しい台詞回しのある戯曲は暗号文に変換されてしまいます。

なので韓国の戯曲『エビ大王』はとてもとても高いハードルでした。
完全に未知の領域でした。


そんな私にこの舞台を成功させる自信はありませんでした。
まして、『パリテギ姫物語』として自分達で創作をしていくというのも尚更自信があり ませんでした。

クラスの皆も初めは同じ気持ちだったと思います。

しかし、そんなマイナスな気持ちがありながらも一人一人が役に向き合い、舞台に 向き合い意識を高めていくことで良い形に仕上げることが出来たと思います。

マイナス同士でも掛ければプラスに!
…という感じでしょうか。

もしも、『エビ大王』の台本を丸々出来る公演時間を与えられていたとしても、結 果、『パリテギ姫物語』の方が良い作品になったのではないかと思います。

とは言いながら、いつかまた機会があったら今度はちゃんと『エビ大王』の芝居を やってみたいなと思ってみたり…。

その時はまた日直役がやりたいです!
パワーアップした日直を!(笑)



愛着が沸いてしまったくらい大好きな日直ですが、こいつも当初は私にとって未知 の領域の住人でしたので本当に役を理解するのに苦しみました。


配役が決まる前の読み合わせ段階で、実は一度もしっくり来たことのない役でし た。月直とのバランスなど色々なことを考えながらふわっふわしていたからでしょう か。

そんな中この役に決まり、「今日からこの人のお嫁さんになりなさい」とでも言われ たような、なんともいまいち実感がないまま、当初は過ごしておりました。


しかし、毎日台本・役と向き合い、芝居を観に行く頻度を増やして舞台の空気感を いっぱい浴びるなど私なりの努力をしているうちに、演技中、
「楽しそうだね」
と言われることが多くなりました。

原作の感じから日直の方が楽しそうなのは如何なものなのかとは思いましたが、 MSF4クラス『パリテギ姫物語』の日直はこれでいいのだと自分に言い聞かせるこ とに致しました。

実際、反省会で本番のDVDを観たときに私の知らない、私が見たことのない"私" がそこには居ました。


あまり良いことではないと思うのですが、日直を演じているときはほぼ無意識で、 役としての意識だけがある状態だったので自分の演技を見て、
「私こんなことしてたのか!」
「私こんなこと出来るのか!」
「これは本当に私なのか!?」
というのが一番の感想でした。

なので、これからは役としての意識も持ちつつ、自分の意識と両立しながら演技が 出来るよう努力していきたいです。

確かに楽しそうでした…。
というか自由人でした…。
当初の日直に対する真面目イメージなど微塵も残っていませんでした…。
自分で自分に笑ってしまいました…。

だがしかし!自分の知らない自分を発見出来たので良しとします!(笑)





今年は演劇に対して興味・関心・意欲が大いに高まった年でした。

今は演者、製作スタッフにしか携わっていないのですが今後脚本と演出にも勉強 をして関わっていきたいなと思います。

舞台中毒です!



大変長くなりましたが、今回の舞台発表で感じたことを忘れずに取り出しやすい心 の引き出しにしまい、そして何より関わった全ての皆様への感謝の気持ちを鍵付 きの心の引き出しにしまい、私のコラムのような、エッセイのようなレポートを終わ りにしたいと思います。


またいつか"夢の中で"お会い出来ますことを楽しみにしています。

ありがとうございました!

MSF4クラス*梅木祥平
「振り返り」 

本番が終わり少し間があき、自分の生活も平常運転に戻っていますが、あの日々 を思い出すと、今でも気持ちが高ぶるのを感じています。

今、台本を見返し、DVDを観て、大きな挑戦だったんだなぁと改めて思いました。 観客に心と頭を使って観てもらう、そんな作品になっていて、客観的にみても好き な作品となりました。

作り手としては、林さんからのアイデアに毎回わくわくしていました。自分はもともと 好奇心旺盛で面白そうなことにはすぐに乗っかるのですが、まとめるのが苦手で す。道中、どうまとまるのか少し不安でしたが、徐々に作品が流れるようにまとめら れていくのを肌で感じ、舞台づくりの奥深さを知りました。僕が見た林さんの台本 は、消し跡でくすんでいて丁寧に整って仕上げられていて自分も次はそのように書 き込んでみようと思いました。



ここからは順を追って振り返りたいと思います。
まず授業内容ですが、すごくフィーリングの合う内容でした。言葉を発する為の身 体作り、エチュード、喜劇を用いたリーディング。それらに自分の感覚をフルに広 げて臨む事ができました。

学生の頃、野球でピッチャーをやっていた事もあり、地面を掴んで力を蓄える感覚 や、身体の緊張と緩和による言葉の変化を実感出来ました。演じることを始めた この期間でこれらの変化を敏感に感じ、重点的に訓練できて良かったです。

作品が決まり稽古を始めると夏の期間で土台が作られ、その上にしっかり役を乗 せられたと思います。特に自分が印象に残っているのは土田さんと倉持くんの成 長でした。二人とも土台作りからしっかり練習に参加して本番までグンと伸びたと 感じました。逆もまたあり、土台作り、準備段階での身体への気遣いが少ないメン バーは最終的にもう一つ上に上がれていなかったです。

演出部として、日程管理、稽古の進行、林さんとメンバーの橋渡し等、本番までに 頭を抱える日が多々ありましたが、このクラス全員で舞台を成功させるという当初 からの目標はぶれずに全うできたと思います。ただ、心が少しすり減って疲れてし まっていたので自分のケアにもっと気を配るべきだったと思います。

本番までの時間の使い方、準備、共演者との接し方、これらをもっといいものにで きたら、もっとスムーズに本番に入っていけたと思います。

演劇祭については、作り上げた成果や笑顔のあふれるいい空間でした。演劇の力 を感じることができて、いいなぁと完全に浸っていました。もう少し、熱気やバチバ チと火花が散るような緊張感のある作品もあるといいかなとも思いました。作品だ けでなく雰囲気としても。



ここからはメモ書きから抜粋していきます。
柔軟な思考が大事。身振り手振りにメリハリを。テクニカルなことはテクニックがあ るからできる、できないならシンプルにわかりやすく。人間的に未熟。滑舌。緊張す ると間がわからなくなる。言葉の入り口が低いとテンションが落ちているように聞こ える。始めと終わりはものすごく大事。積極的にシーンに関わろうとすることが大 事。楽しているときはすぐに観客にばれる。

これからも日々勉強しながら上を目指して進んでいきたいです。
あと文章を書くレベルを上げていきたいです。

MFS3クラス*北井浩実
◆感想文◆
舞台発表を終えて先ず思うのは、『パリデギ姫物語』を演じられて良かったと言う 事です。


映像として『パリデギ姫物語』を見た時に、単純に面白い、楽しいと思えました。出 来ない事だらけで始まった舞台でしたが、本番の映像を見て最初の頃とは違う何 かを感じました。それは勿論自分自身が主にでは有りますが、他の皆様も確かに 力が付いていると感じたのです。


林さんの指導の元、演じる事の基礎である発声やエチュードによる瞬発力、相手 の言葉を聞き相手に届けると言う事、心・技・体の連動性を改めて実感しながら 日々やって来た結果だと思います。数値にするとほんの僅かかもしれませんが、 林さんから教わった事や其処から得た物を自分の血肉に刻めました。『パリデギ 姫物語』を全体として見ると、未だ未だ荒削りで足りない事も沢山有ります。皆が 思い描いて居るであろう自分の中でのキャラクター像と、実際に演じて居るキャラ クターとの差が大きかったりもしています。私がそうでした。だけど、それでも練習 を重ねた道程があるから、其々が違和感を感じさせないで役を演じられたと思って 居ます。

欲を言えば、全然出来て居ない事ばかりで悔しい気持ちでいっぱいです。もっとこ うすれば、もっとああなれば、あの時そうして居れば・・・考えたら切りが有りませ ん。しかし、林さんから学んだ事とそれを通して自分が得た物は、現段階で持ち得 る100パーセントを出せたと自負して居ます。少なくとも、私から見えた皆様はそう でした。

演技に関する詳しい事や難しい事は、正直な所分かりません。しかし、演劇に対す る気持ち、お芝居への思い、演じる事の楽しさは紛れもない本心なので、もっとも っと演技を身に付けて磨いて行きたいです。

『パリデギ姫物語』をMSF3クラスとして無事に公演出来て、本当に良かったで す!

MSF3*植木由美子
突然のカミングアウトですが、林さんの授業が始まった初夏の候、実は私、とても 苦痛でした(笑)

何故なら、演技、兎角エチュードが途轍もなく苦手だったのです。そんな苦手意識 というのは、昨年の舞台発表前に生まれた感情でした。こう言うと可笑しな話なの ですが、アフレコでマイク前で演技するのは楽しいのですが、身体を使って全身で 表現するのが苦手だったのです。

今考えると、受け取るのも発信するのも下手くそだったのでしょう。元々声も細く軽 く、その上苦手意識が強い。だけども自分の気持ちに不安は無く、いつも根拠の 無い自信に満ちている。なんとも滑稽な性格です(笑)



授業が始まり、まずは発声。これは相当私の毎日の日課を変貌させました。今と なっては毎日欠かさず、「ハコ」での発声と呼吸法をやっておりまするm(_ _)m


そして、アイウエオイウエオアだけでのやりとり。相手から受ける、が苦手だった自 分が嘘の様に、受ける→発信という快感を知りました。まだまだ脳内に余裕は無 いですが、少なくとも以前の様な恐怖に近い感情はなくなりました。


そして、台本が決まり、自分は一体どの役になるのだろう、と頭の片隅に置きつつ の授業。どの役でも出来るようにと読み込んだおかげで、全体の流れの中で動け る事に気付きます。 まさか自分がパリテギ姫役とは思ってなかったので、その後 は重責に苦悩しました(笑)。驚いたのは、自分がその場で演じている時、他の演 者の動きや声に物凄く敏感になった事です。
今までには無かった感覚。それが演者にとって当たり前の感覚と言われればそれ までなのですが、ド素人からのスタートな私には大きな発見でした。

気付けばその舞台発表も終わり、同じ作品を基に造り上げた隣のクラスに多少な りとも嫉妬し、それでも大きな充足感と共に今に至ります。演じたいという欲求が増 した、というか、以前より貪欲になりました。演技ってコワイ麻薬ですね(笑)


長くなりましたが、とどのつまりは楽しかったからこその“今”だと思っています。今 自分が抱いている気持ちは、この舞台発表をやり遂げるまでとは全くの別物だと 思っています。

林さんに出逢えて本当によかった!

MSF4クラス*長谷川祐介
・授業について
発声とエチュードを基本にした授業で、特にエチュードは今まで体での演技をして こなかった僕にとっては結構ハードでした。常に周りに気を配り何をするかを瞬時 に考え出すことはとても難しく、何も浮かばずに頭が真っ白になったり、思いついて も頭と体が連動しなかったり、動いている体と言っている言葉が噛み合わなかった りと、いつも四苦八苦していました。しかし、これのおかげで以前よりも気を張らず 自由に演技できているような気がしています。

・舞台練習について
練習はまず読み合わせから始まり、役が決まってからは場面ごとの稽古、創作部 分の打ち合わせ、ダンス練習を平行しながら行っていきました。

役が完全に決まるまでは約1ヶ月半。これは林さんの意向だったのですが、やはり 不安であり不満もありました。しかし、読み合わせに時間を割いたおかげで結果的 に全員の台本全体への理解度は上がったと思います。

役が決まってからはみんなのテンションも段々と上り調子になっていき、舞台直前 にはお互いが引き上げあうような、まさにうねり上がるかの如き充実具合でした。

・舞台を振り返ってみて
今回の舞台を振り返ってみて、まず思い起こされたのは「気持ち良かった」という 感情です。

僕は、舞台というものは今回が初めてで、僕自身舞台栄えする役者ではないなと 思っていた節もあり、この舞台もあくまで勉強のために頑張ろうというスタンスで臨 んだのですが、まさか最後をこんな達成感のある気持ちで終えることが出来るな んて思ってもみませんでした。

思えば、演目『パリテギ姫物語』の原題である『エビ大王』。"外国"の"歴史物"で" 文化"も違う。難しい要素しかない。しかも台本大幅カットでさらに分かりにくい。そ して最初と真ん中と最後に創作が入るそうな。不安そうなクラスの面々。当然、僕 も不安でした。

それがよくあそこまで持っていけたなと思います。もちろん皆で一丸となって頑張っ たからこそなんですが、今考えてみてもやはり驚きです。・・・もしやこれが林マジッ クだったのだろうか!?

兎にも角にも、舞台が終わって今は感謝の気持ちでいっぱいです。林さんに感 謝、クラスのみんなに感謝、支えてくださった関係者の皆様に感謝、そして応援し て下さった方々に感謝。

この舞台を通して僕は(林さんの意図した所ではないでしょうが)他人に対して優し くなれたと思います。いや、正確には他人に対して何かしてあげたいと思えるよう になりました。

舞台練習が始まったときは、自分がどうするか自分がどうしたいかばかりで、他人 に気を配ることができていませんでした。しかし、舞台の練習をしていく中で、仲間 と助け合い高め合っていく事の意義がようやくようやく分かったような気がします。 なんだ、自分だけじゃなく誰かのために行動するっていうのはこんなにも成長でき るものなのかとヒシヒシと感じました。切磋琢磨という言葉を本当の意味で理解で きたように思います。

ここで得た経験は何事にも変えがたく、これからの人生の中で必ず役立つものに なるでしょう。そう確信が持てるほどに今回の舞台は有意義なものでした。本当に ありがとうございました。

MSF3クラス*三浦里美
まず、この舞台の練習が始まり、最初は始め楽しみという気持ちが1割、不安9割 でした。

なぜかと言うと、私は今回まで外部の方の前で舞台をやったことがなく大の上がり 症でその上、半年前のクラスは半分以上のクラスメイトとまともに話したことがな く、初めの方にやったエチュードは正直怖かったです。

思ったようにセリフも出ず、体も動かず、楽しそうに演じてる皆が羨ましかったで す。

でも、台本をいただいて読んだとき、とても興味深い内容でコレをしっかり表現した い!って思ってから、辛さ怖さは薄れてきました。

夏休み、皆で自主的に集まって練習していくうちに、仲間への不安も消えて私のな かでワクワクが高まったとき調度役決めでした。エビ大王には負けますがセリフ量 が多く言葉の言い回しも難しい役。キーとなる役でもあったので、また自分で大丈 夫か?なんて不安にかられたこともありました。

末娘を演じる中で難しかったのが、先ほどでた言葉の言い回しと、自信に満ち溢 れた性格でした。

末少将を難しい言葉で言いくるめる際、私は普段使い慣れていない言葉だけど、 末娘はその言葉がスラスラと自信満々に言わなければいけない。

セリフは覚えても、それでいっぱいいっぱいで感情が乗ってくれなくて、何度も何度 も練習しました。

事実、本番1週間前の通しではセリフがズタボロ、エチュードもギクシャクと最悪の 物となってしまいました。絶望的でした。

でもその後の1週間の皆の眼は変わっていました。より良い物を観せたいって気持 ちが今までの何十倍もありました。
舞台前日まで練習して、でも自分は自分に自信が持てなくて、怖くて泣いてしまっ たけど、本番の朝には何故かそれが全て飛んで行き、リラックスして楽しく演じる 事が出来ました。

実際、後日DVDで観た際、気にしていたセリフははっきり言えていたのですが…自 分の動きのキレのなさに絶望しました。なんだかぬるぬる動いていました。

そして、私はまだ21にもなって首が座っていなかったようです…

セリフと大まかな動きしか考えておらず、細かな動き、他の人のセリフの時などの 目線が曖昧で甘かったなと感じました。
でも、良かったなと思ったのが衣装でした。養老院からの物語なので、あんまりそ れっぽくする必要は無いのかななど、色々悩んだのですが、観にきて下さった方々 何名かに衣装のおかげて世界観に入りやすかったっと言っていただき、何日も夜 なべして作ったかいがあったなと感じました。

全体を通して、良くなった点も悪かった点もいっぱいありますが、最後の1週間の 追い上げによって完成した感があります。あの気持ちがもっと前からあったら、も っと良い物ができたんじゃないかなってついつい思ってしまいます。今回の反省点 を胸に、また皆で舞台がしたいです!

長くなってしまいましたが、短く充実した半年間!ありがとうございました!

MSF4クラス*澤田珠里
『パリデキ姫物語』終演後の考察
・話がとっつきにくく、理解するのに非常に時間がかかった。

『パリデキ姫物語』として動き始めてからは、逆に省かれすぎていて、どこまで原作 から読み取れる設定や感情を引っ張っていいものか悩みつつ、自分なりに役の人 生を想像してキャラクターを作っていったが、なかなか役に入り込むことができず、 ずっとすっきりしないまま、常に考えながら演じ続けてしまっていた。ようやく本番で 無心になることができ、本番で初めて「パリデキ」になれた気がしている。普段はも っと早くその感覚をつかめるのだが、今回は本当に時間がかかってしまい、本当 に悔しい思いでいっぱい。ただ、なかなか入り込めない分、役についていつもより 色々考えた時間があり、その中で気づけたこともたくさんあったので、本当に勉強 になった。難しい題材に挑戦したことで、確かに今までなかった「何か」をつかめた ようには思えており、自分の中の引き出しが増えたことは本当に良かった。終わり よければすべてよしではあるが、後悔や課題も自分にとって沢山見つかった舞台 になった。

・全体を見ていて、当初よりクラス全体が本当に向上したことを感じる。単純な声 の大きさもそうだが、表現の豊かさにしても柔軟な対応力にしても、見ていて本当 に刺激になったし、自分も頑張らなくてはと常に思い続けて練習に取り組めた。

・実際に見ていれば聞こえたのかもしれないが、ビデオで見ると自分も含め声が聞 き取りにくいところがいくつかあったことが気になった。感情で喋って呟くように言う セリフ、張れないセリフはあったが、声の通りをよくする、響かせられるように出す という工夫をしていかなければならないと感じた。

・舞台上での些細な手の動き、足の動き、目線、本当に全身に気を配っていないと そこだけ浮いて見えてしまうことを改めて実感した。授業の中でも言われていた、 むやみに手や体を動かさない、台詞だけで伝えることを意識しながらも、舞台であ ることを自覚し、動作を大きく見せる。そのバランスをもっと追究していくべきだっ たと思う。それも今後の課題である。

MSF4クラス*長宗春佳
今回は舞台発表につきまして、担当してくださり本当にありがとうございました。
林さんの演出を受けて私の中で色々なものが進化した気がします。

感想ということでしたが、とりあえず箇条書で書かせて頂こうと思います。


◎作品『パリテギ姫物語』について
・エビ大王をよくあれだけ綺麗にまとめられたなぁと思いました
・話の要所をまとめたような作りだったので気が抜けずに見れた気がします
・ナレーションがああなるとは予想外でした、はるのん可愛かった
・照明や音響が思ってたよりもよく使われていて楽しくなりました
・ダンスが入ったことによってより見やすさがましたと思います
・全体的な立ち位置が見やすくストップモーションのあたりが綺麗だった


◎作り手側として
ビデオを見ながら書いたことを並べていきます

・セリフが不明瞭なとこもあるなぁ
・もっとガヤの中にいても通る声が欲しい
・使者二人が安定してる
・もうちょいかぶりを気にした方がよいかな
・みずほさんが可愛すぎる
・セリフの強調かしら
・もっとセリフがない時も気を使って芝居した方が
・うまく感情が乗ってるなぁ
・色付きもっと動き揃えたかった
・姿勢に気をつけようか
・一つ派と王のところ格好良い
・キッカケのスイッチが欲しい
・赤青王の三人の鏡取り合いのシーン好き
・ナレーションが揺れてた
・王の体育座りが好きすぎる
・長谷川さんの動きが面白い。セリフ言うと体を前に出すくせがある?
・刀のマイムがもっと欲しかった、末さん
・日、月、ヒカルのとこが素敵
・若干のぐだりがあったかなぁ、パリテギ、日、月のところ
・日、月の喧嘩が最高に面白かった
・テンションの上がり具合が好き
・末のところ、配置綺麗
・母親対決のところセリフに感情が乗っていて良かった
・澤田さん、常に腕がぴんと伸びて体に張り付いてる……?
・一番最後の末娘格好良かった
・最後の図が綺麗
・土田さんって雰囲気出すのが綺麗というか、良かった
・一つ派全部持っていくなぁ
・間をつくるならもっと芝居をでかくしてほしかったかもしれないかもしれない
・王、一、パリテギ、の三人のシーンが素敵なんだけど、間を使うのがなんというか 若干使いすぎな気がしたような、
・最後の最後、王に振りかぶるヒカルも見せたかった
・老人ホームのエビはもっと間が欲しいかもしれない
・凄く綺麗にまとまっていた


◎授業のこと
・とにもかくにも楽しかった
・エチュードも面白かったです
・エチュードについては本当に勉強になりました


◎演出のこと
・今までに経験していたことがひっくり返ったというか(笑)
・凄く独特でついていくのが大変だった思いもあり、その分楽しかったです


◎自分について
・あまり授業に参加できなかったのが本当に悔しい限り
・演技全体に力強さが欲しい
・低く叫べるようになりたい
・ストップモーションがもっと上手くないと


◎二つの「パリテギ」
・実は見れてないのです、すみません


◎演劇祭全体について
・とても良い企画でした
・勉強になることが多々あり
・改めて演劇の熱量を強く感じました
・まだまだ芝居を作り続けたい気持ちになりました



感想文なのに纏まっていなくて申し訳ありません。
林さんとMSF4の皆さんの芝居に関われて非常に良い経験ができました。

本当にありがとうございました。

MSF4クラス* 斎藤このみ
◎『パリテギ姫物語』の感想◎
始めは受け入れられない部分が多く、自分がやり切れるのかという不安しかなか った。言葉が難しいこともあり内容を理解するのにとても時間がかかったし、私の 中で「歴史ものや神話=難しくてつまらない」という先入観があり、なかなかそれを 取り除くことができず作品の中に入り込むことにも時間がかかってしまった。また、 高校生がいる中で内容に子作りがキーとして含まれることに抵抗を感じていたこと も原因の1つかもしれない。

とにかく始めのうちは読み合わせでも意味が分からないまま台詞を口にしていた 気がする。実際観に来てくれた方に話を聞くとやはり話の流れがよく分からなかっ たという感想は多かった。それぞれの台詞でプロミネンスをしっかりしないと理解で きないまま終わってしまうことを身を持って知ることができた。

個人的に好きなのは月直と日直のやり取りである。二人のテンポが良くて見てい てとても楽しめるシーンだと思った。話が難しく空気がシリアスになりやすいと感じ たが、2人の演技が空気を和らげたと思う。

また、林さんの演出で養老院などシーンが追加されたことにより原作を読むよりだ いぶ見易くなった。追加された説明的なシーンでは話が補足されただけでなく、登 場人物に親しみを持つこともできたと思う。ダンスシーンは自分で演出することが できたのでやりがいがあったし、みんなが楽しんでやってくれたので満足!


◎自分の反省◎
動きは良かったから声がもっと出ていれば…ということを見に来てくださった何人 かの人に言われてしまった。

発声についてはいつも自分の課題となっているので、以前よりも意識的にトレーニ ングに取り組むように今は心掛けている。

本番の映像を見て、思った以上に自分の演じたかった紅娘ができていなかったこ とを残念に思った。声の弱さに加え、台詞はみんな同じ調子に聞こえた。自分では 変えているつもりでももっと一言一言を変えないと見ている方はあまり変化を感じ られない。高校の時に美大受験の為に通っていたアトリエで恩師に言われた言葉 を思い出した。自分が100%出していたとしても相手には伝わらない。150%出してや っと相手が変化に気付く。当時は私の絵やデザイン作品を見て言われたことだっ たと思うが、何かを表現する点に関しては同じこと。演技においても同じことが言え るのだなと痛感した。

だから今となってはカットされた他のたくさんの場面も文字で読むだけではなく演じ てみたいと思った。どんな言葉がキーになっているのか、どのような変化が起きて いるのかなど、他の場面からも情報をもっと読み取って活かせれば良かった。


◎舞台発表全体の感想◎
急遽出演作品が増えてしまったこともあり、他の作品をほとんど観ることができな かったことが悔やまれる。少ない中でもあんなに楽しめて刺激になったのだから、 他の作品も観る事ができたらもっと勉強になっただろう。個人的にはダンス仲間の 演技を見ることがとても楽しかった。いつも彼らとは一緒にダンスをしていて苦悩も 一緒に乗り越えてきた仲であるが、普段のクラスがみんな違う為に演技を見ること はほとんどなかった。なので、ですがこの舞台発表でみんなの違った一面を見るこ とができたのが私自身すごく刺激になった。また、別の作品にも出演することがで きたことはとても勉強になった。2週間という短い期間であったが、周りのサポート があってなんとかやり切ることはできた。短期間で形にできたのだから紅娘ももっ と良いものができたはずだと悔しく思った。しかし自分の可能性を広げることがで き、自信に繋がったと思う。


◎授業の感想◎
今までエチュードをほとんどやったことがなかったので林さんのレッスンはとても勉 強になった。

発声から演技まで動きながらのトレーニングも新鮮で楽しむことができ、今までよ り演劇が好きになったし、もっと学びたいと思った。そして機会があれば舞台にも っと出演したいと感じた。


長くなりましたが…
半年の短い間でしたが楽しいレッスンと舞台ではご指導頂きありがとうございまし た!!
学んだことをこれから活かして、もっともっと演技をすることを楽しみたいと思いま す。

MSF4クラス*豊田裕麻
初めて舞台発表用の台本の元である『エビ大王』をいただいた時、登場人物の言 葉遣い、台本の内容共に難しく、お客さんに一度観てもらっただけで理解してもら えるのか。楽しんでもらえるのか不安でした。

しかし、台本カット、創作等進めて行くなかで『パリテギ姫物語』としてMSF4クラスな りの作品としてでき、皆が楽しんでいるのが分かるようになり、終演後いただいた 感想でも、皆楽しそうにやってて、観てる方も楽しかったと言ってもらえました。

一度では分からなかったとしても、楽しんで観てもらえて良かったと思います。

オープニングとエンディングの創作部分では流れだけでなく、ダンスの振付やきっ かけの台詞もクラスで作り、真ん中の説明部分も元となるものをいただいた上で やりやすいように、楽しめるように変えていったことで、舞台発表をすることや自分 達の作品としてやることを自覚できたと思います。

ゲネだけでなく本番でも、面白くするにはどうしたらいいのか考えながら皆が動い ていたような気がします。

なので劇中のアドリブを使ってないいい所は毎回台詞が変わる所もありました。演 出家さんとしてはどう思っていたんでしょうか。毎回出てくるモノが違うので、楽しみ だったのか不安だったのか気にしてなかったのか。少し気になります。

何も言わなかった所はそのままでいいとおっしゃっていましたが、どう思っているの か気になりました。

林さんも教え方を探りながらでしたが、やるべきことをやってこなかった、できてい ない時は声を大にして怒るなど、今回の舞台のこと、生徒のことを考えて行動して 下さったことは本当にありがたいことだと思っています。

普段のレッスンでは、自分の中の課題だった発声、アドリブ力を中心としたものを 行ったことで、考えさせられるものもあり、これから先、力を付けていく上で必要な ことを学べたと思います。

強い声を出すには腹筋も大事だけれども、下半身の強さや安定が重要だというこ とは、やっていく内に体で理解でき、これからも絶対にわすれないよう、頭と体で覚 え続けて行きたいです。

今回のDCS演劇祭の中でも、MSF4.MSF3クラスは難しい作品を上演したと思いま す。

各クラスが今出せる一番良いものを出し、笑いを起こすクラス、涙を誘うクラスなど あり、通っている日数、年月関係なくお互いに刺激しえるものだったと思います。

演じるということを見つめ直せる貴重な機会でした。

今回学んだこと、思ったことを忘れずに糧にするためにも、メールとは別に自分用 に書き出したいと思います。

約半年間、発声基礎、演技、舞台等お世話になりました。

MSF4クラス*東條将人
○作品について
MSF4クラスで作り上げた『パリテギ姫物語』ですが、見る人に何かを伝えるもので はなく、見た人がどう感じるか、といった作品に仕上がったと思います。

タイトルはパリテギ姫と女性ですが、話を進めていく中ではエビ大王が軸となって おり、どこを見てどう考えるかで作品のテーマも変わってくるのではないでしょう か。

捨てられた娘、息子を求める暴君、探し物を見つけたエビ、男と女。見ていただい た皆様には一体どうみえたのでしょう。

○作り手として
個人、場面、全体の温度を合わせるのがとても大変でした。

なかなか練習に全員が集まることがなかったのですが、集まったメンバーで全体 の進行を確認したり、代役での練習でこうしたほうがいいのではないかと気づいた りと、自分の場面だけでなく、それぞれが全体を考えて作品作りに参加できたのは とてもよかったと思います。内容を考えている時間はとても楽しかったです。

経費の管理だけはもうちょっときちんとしておくべきだったと反省しています。

○授業について
好き放題やらせてもらったなぁというのが正直な感想です。

エチュードであったり自分たちで内容を考えてきたりなど、スクールの普段の授業 ではあまりやらない内容だったので、とても刺激になりました。

○演出について
最初のうちは、冒頭の創作部分や衣装の具合など、何を意図しているかということ は何も考えられていませんでした。

自主稽古を始めたくらいからでしょうか、改めて全体を見て、自然と内容のひとつ ひとつに理由付けができていったように思います。

DVDを見た感想としては、前半後半の空気の違いが印象に残っています。

前半は見ながらいろいろと考えていましたが、後半は考えることも忘れて見入って しまいました。

○自分を振り返って
自分のよくないところなのですが、エンジンがかかるのが少し遅かったように思い ます。

しゃべりや動きなど、どこかに集中すると他がおろそかになり、もっと全体をバラン スよくもっていけるようになりたいです。
前半部分は緊張なのかテンポをよくすることに意識がいってしまったのか、すこし 固かったように感じました。

金銭面のやりくりが大変でした。

○2つの作品を見て
できあがったものが「再現」と「創作」で分かれたように見えました。

ただひとつ残念だったのは、「衣装はうちが勝った」と言われたことです。

もちろん出来ばえはいいのですが、うちの衣装は創作場面から意味があってああ なったものなので、

そこが伝わらずに見た目だけでモノを言われてしまったのがとても残念です。

○演劇祭全体を見て
全体の半分くらいの公演を見ましたが、日常物が多かった中で、今回のような作 品を自分たちがやることができてよかったと思います。
 
個人がどうのこうのよりも、役を考えるという点ではかなり力が入っていたのではな いでしょうか。

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半年間お世話になりました。とても楽しかったです。
担当が林さんでよかったです。本当にありがとうございました。

MSF4クラス*倉持覚
『パリテギ姫物語』及びこの授業について


最初に読んだときは「え?」と思いました。韓国戯曲は初めて読んだので、正直な ところイメージが全くつきませんでした。 

なのでまずは韓国のことについてネットで調べてイメージをしようと思ったのです が、骨組みすら作れず、もっと細かいところからやらねばと思い、建物や武具、服 装など、自分で考えうるものをできる限り調べ上げて、頭をできるだけ真っ白な状 態にしてから骨組みを作り、肉付けし、なんとかイメージをすることができました。

とは言っても直前までそのイメージはひどく脆く崩れそうだったので実はゲネプロを やるにあたってものすごく緊張して膝が曲がりそうになっていました。しかしいざゲ ネプロで声を出したら、脆かった骨組みがはっきりとして、思ったより楽にイメージ していました。故に本番では堂々と表現することができました。

末将勝というキャラクターをやることになって、自分が思う末将勝はどんな姿をして いるのだろうと考え、台本を読みながら様々なイメージをしました。クラスメイトと助 言し合い、あの姿が出来たわけですが、反省点としてはもう少し動きをつけられた らよかったなと少しだけ残念に思っています。去年から動きについては苦手なとこ ろだと思っていたので引き続き勉強していこうと考えています。

 もう一つ反省点がありまして、ゲネプロでの7場で末娘がセリフを言えなくなって しまったところがありました。あのときすぐに物語を壊さずに繋げられる文章を思 いついていたのですが、自信を持って言うということができませんでした。結局末 娘がセリフを思い出してなんとかなってはいましたが、あの時言えればよかったの かなと少し悔しく思っています。

この授業では、声の大きさ、安定さ、アドリブが特に身についたのではないかと自 分では思っています。特にアドリブは昔からの苦手分野で、とくに予想外の事が起 きた時は臨機応変に対応できないという欠点がありました。

しかしこの授業を受けて、未だ支離滅裂になったり言葉が出てこなかったりすると ころは多少あるのですが、それでもある程度言葉がすぐ出てくるのが自分でも驚 きで、成長しているなと実感できたのが非常にうれしく思っています。

舞台反省の授業でも一人ひとり感想を述べたとき、あそこまで感想をスラスラと言 えたのは自分でも驚きでした。今まではああいった場で感想を口頭で述べるのは すごく苦手で、だいたい黙ってしまうことがよくあったので、自分の中で変革が起き ているんだなと感じています。しかしまだまだ上手く発言できないことがあるので、 もはや一生の課題だなと思い、精進していくつもりです。

MSF3クラス*下向貴彦
今回、日直という役をやらせて頂きましたが、不安でいっぱいいっぱいでした。
初めての劇場での舞台。
お金を払って観にきてくれるお客様。予想もしなかった役。
そして、去年の演技の失敗。
 
そんな沢山の不安の中でやらせて頂いた今回の舞台。
僕の中での今回の舞台テーマは、林さんがおっしゃってた、「心動かす」でした。
 
その時々の空気や、動き、反応で感情は変化し、その都度セリフの色味も変わっ てくる。
普段の生活では当たり前の様にできるのになんで演技ではできないのだろうか と、散々悩みました。
 
特に日直と月直は二人で一人みたいなイメージもあったので、相手を常に意識し てセリフ以外のキャッチボールもして行かないとテンポも出ないし、面白味もなくな るので、お互いに意識して相手を汲み取っていったつもりでしたが、なかなかうまく 行きませんでした笑
 
台本やセリフ、動きに縛られない演技
をやわらかく、やわらく作る難しさを感じました。
 
動きは林さんに言われたチャップリンの動画で研究させて頂きました。
 
ハンカチ一つ掴む事だけでこんなにも動きの情報があるものなのかと関心し、そ れを活かして演技をしたつもりでしたが、DVDで観たら思った以上に動きが小さく 残念でした。
 
 
カバンに物を入れる動作
考えるしぐさ
焦るしぐさ
倒れ方
 
など、一つ一つがもっとオーバーに動いていれば、セリフを固く作り上げてても、動 きがコミカルなら、もっと「真面目コミカル」ができたのではないかと思いました。
あとは、セリフ間とかセリフ中の顔の表情にも気を使ったつもりなんですけど、DVD では顔が良く見えなく、確認できなかったのが残念です。
 
反省点は出したらキリがないですが、よかった点と言えば、日月、お互いにフォロ ーし合えた事だと思います。
 
なによりみんなで、一つの作品を作る楽しさを改めて実感しました。
 
今まで舞台には苦手意識が強かったけど、
この半年間で舞台が好きになりました。もっといろんな役に挑戦したいと本気で思 えるようになりました。
 
ヘタレな僕にはこれだけでも大きな成長です。
 
感じる難しさ、大きな動き、空間処理、表情など、課題は多く残りましたが、次のス テップに繋げるために「心を動かす」と言う言葉は指針にし、演技を向上させて行 きたいと思っています。
 
それと、いつだったか、本番間近のサイゼリアでご飯をご一緒した帰りに本番にビ ビってしまった僕に、「大丈夫!僕が太鼓判を押すよ」と温かい言葉をかけて下さ り本当にありがとうございます。
 
もしかしたら林さんはお忘れになってるかも知れませんが笑
 
でも、あの言葉のおかげでやっと日直を僕がやっていいんだって思えました。
ただただ、不安でヘタレを貫いてたので、あの言葉で気持ちが切り替わりました。
本当に感謝します。
 
今回、個人の結果としては満足なんてとても言えない仕上がりになって
反省や後悔も多いですが、やってきた半年間には自信を持って次に繋げたいと思 います。
 
半年間本当にありがとうございました。自由に自分達で考え、作るチャンスをいっ ぱい与えてくれたおかげで難しい役も自分なりに作る事ができました。
ただただ、感謝です。

MSF4クラス*土田みほ
舞台発表を終えて

◇作品『パリテギ姫物語』について

第一印象として、とても難しい作品だと思いました。次から次へと人が殺されていく 内容の為自分の中で暗いイメージが先行し、最後まで飽きずに観てもらえるのだ ろうかという不安からのスタートでした。

演出によって解りやすい内容に変わった事もありますが、日直・月直の役割の大 きさを痛感し、演じた2人の実力とその頑張りに、ひたすら賛辞を送りたいです。


◇作り手側として

自分で想定していた以上の練習量(自主練)で、本当に皆よく頑張ったと思いま す。全員そろっての練習は、記憶の限り授業も含めて1度もなかったと思います が、色々な部分でフォローし合いながら共有した沢山の時間のお陰で、クラスが一 丸となれたと思いますし、個々との距離も縮んだと感じます。

特に、予定を立て、場所を確保し、練習をリードしてくれた数名には感謝してもし足 りないところです。

無理やりに時間を作っての練習への参加は、「とてもきつかった」というのが実感 として有りますが、その反面とても楽しかったのも事実で、練習が無くなった今、淋 しさも感じています。

反省会でビデオをみて思ったのですが、発表の前に、1度でも練習を撮影して自 分を見ておけば良かったと後悔しています。自分でイメージしている演技と実際と ではかなり違っていて、もっと大きく動けば…とか、あの動きはいらない。こう表現 すれば…等々自分を客観的に見ていたつもりでも、出来ていなかったことに気づ きました。

 

◇演出について

同じ台本・同じ音楽・類似した照明、同じ指導者のもとで演出された2つの『パリテ ギ姫物語』。創作の導入部分・エンディングが違うこともありますが、演じ手が違う ことで、随分と違った作風になるのだと、驚きました。一人一人の役のとらえ方の 違いなのでしょうか?自分の感じたままに演技させて頂けたからならではだと思い ます。どんな人物として演じるか、果たしてそれでいいのか、随分悩みましたが、 考えることが勉強だったのだと思います。

 

◇自分の演技について

ビデオを見ての感想。「ひたすら寒いです」の一言に尽きます。稚拙です。勘弁して ください。

ただ、観劇に来てくれた友人からは、「本当に楽しそうだった」と言葉をもらえたの が、せめてもの救いです。

 

◇演劇祭全体を通して

1年目のクラスの発表を見ては、全体の完成度や個々の実力に青くなり、同学年 の発表を見ては焦りを感じたりもしましたが、沢山の生徒の演技を見ることが出来 て、良い点、そうではない点共に学ぶことが多かったと思います。課題山積です。

しかし、他のクラスの沢山のお芝居を見ることが出来て、とにかく本当に楽しかっ たです。

今回、初めて外部の劇場での外部の観客へ向けての発表でしたが、学内発表と は比較にならいプレッシャーがありました。でも、本番当日緊張しつつも以外に平 常心だった自分に驚きも感じました。少しは度胸がついたのかも!!

 

◇半年を振り返って

下半身を鍛えながらの発声、驚くほど声が出るようになりました。動きながらの発 声、沢山のエチュード、初めての経験ばかりでした。エチュードでは自分の発想の 乏しさに戸惑い、力量のなさに空しさを感じる日々でした。お題を出される度にとに かく何かを表現しなければと思いつつ空まわっておりました。が、そのお陰で羞恥 心が少し薄くなったと思われます。



半年間、本当にありがとうございました。楽しく学ぶことが出来ました。

MSF3クラス*小野寺功
今年6か月間、林さんの授業で自分の演技力の未熟さと、演出の違いで大きく舞 台の内容が変わるという演技の楽しさ学びました。

『パリテギ姫物語』を最後の授業で客観的に観ても、大きな失敗もなく、舞台は成 功だったとお思います。ただ、小さなミスがあったり、個々人の演技力の差が大き かったりと、自信を持ってお金をいただいて舞台をするというにはまだまだ足りな いと感じました。また自分の演技に関しても、舞台に立っているときには自分では 動きは大きく見せているつもりで演じていても、実際に自分の演技を見てみると非 常に小さく、中途半端であったと感じています。同じシーンで一緒になることが多か ったエビ大王の平田さん、日直の下向さんには迷惑もかけておりましたし、非常に 助けていただきました。

また、夏の合宿の時の演技でやった『ひょっこりひょうたん島』の2日間は本当に 楽しかったです。今まで演技は台本あっての舞台だと思っていたので、ほぼエチュ ードだけの舞台と聞いたとき正直不安でした。ですが、一緒に演じた方々にも恵ま れ、舞台を面白くできる方法などいろいろ学ぶきっかけとなりました。特に『パリテ ギ姫物語』の時もそうでしたが、エチュードの内容を考えるときは、考えるより動い てみる。そこからイメージやアイデアが出てくる。そこで出てきたものを実際にまた 動いてみる。これに尽きるのかなと思います。「ひょうたん島」の時には林さんから の指示もあり演じている方も楽しくできましたが、実際に舞台で演じているときよ り、エチュードの内容を考えているときの方が楽しかったです。贔屓目で観ても、合 宿の演技組の中では1番面白かった舞台になったのではないかと思います。

この半年で演技の楽しさ、発声法など林さんから学んだこと、また今回の『パリテ ギ姫物語』で学んだ自分の演技の小ささの反省を忘れずに、今後の自分の演技 や舞台に生かしていきたいと思います。今後はまだ自分がどうなっていくか、どうな るかわかりませんが、また機会があれば林さんと一緒に活動もしたいとも考えてい ますので、良ければ是非お声をいただければ嬉しく思います。

最後に林さんには半年という短い間でしたが非常にお世話になりました。本当にあ りがとうございました。林さんの今後のご活躍とご健康を心よりお祈り申し上げま す。